

見えないものを見てみよう! コタンペッちゃクチャバーチャルツアー 谷本晃久先生の開拓前夜・開拓後
8/20(日)に北海道大学文学研究科、日本史学講座、アイヌ・先住民研究センター准教授の谷本晃久先生をお迎えして行われた「見えないものを見てみよう! コタンペッちゃクチャバーチャルツアー」 天候は晴れ! 円山公園はお散歩日和でした。 谷本先生の開拓前後のお話と、アイヌ文化アドバイザーのマユンキキさんのお話を交えながら、円山公園をお散歩しました。 札幌の「円山」という場所にスポットをあてているコタンペップロジェクト。 北海道開拓の歴史が始まる、今から約150年前。 1869年より円山一帯は、「石狩の国札幌群円山村」と呼ばれていました。 そしてそれ以前は、「西蝦夷地イシカリ場所シノロ領」と呼ばれていたそうです。 当時は、琴似川=シノロ川だったようです。 谷本先生は、歴史研究家の視点から、「いま」はもう見ることのできない「むかし」を考察し、そこから「みらい」を一緒に考えてみよう、そんなテーマでお話をしていただきました。 まずは「コタンペッ」とは何か?ということから。 コタン=村 ペッ(ベツ)=川 コタンペッという地名は、北海道に多く存在します。 例えば、


五十嵐淳、上遠野敏、マユンキキと歩くコタンペッ再発見ツアー!
2017.08.12(日)円山公園で、建築家の五十嵐淳さん、札幌国際芸術祭の企画メンバーで札幌市立大学教授の上遠野敏さん、同じく企画メンバーで、音楽グループ「マレウレウ」のメンバーであるマユンキキさんとツアーを開催しました。マユンキキさんはプロジェクトのアイヌ文化アドバイザーでもあります。 開拓の歴史、アイヌに伝わるおいしい植物の知識や文化、今回のコタンペップロジェクトの成り立ちなど、お三方のお話を聞きながら、円山をハイキングしよう!という予定だったのですが… あいにくの雨・・・! 雨なので、円山登山は諦めたものの、トークあり、お散歩あり、笑いあり、歌と踊りありの濃い一日になりました。 まずは、マユンキキさんのアイヌ語プチ講座!アイヌの人々は、文字を持たなかったといいますが、その言葉は実に豊かで奥深いということを感じました。 2017年に行われたというウポポピクニックの動画を見て・・・ 静かな湖畔の〜♪のメロディーに合わせて、体の名前を覚えられるという歌遊びを教えてもらいました。輪唱になるとむずかしい!みんなでやると楽しいです。 頭=サパ 鼻=エ


円山公園こども夏祭りに、ぺちゃクチャ出現!
11日は山の日。円山公園では夏祭りが開催されました。パークセンターの方の協力と、さっぽろ冒険遊びの会メンバーが、お祭りに手伝いに来ていたので設置してみました。 ロケーションも良いのでダンボール迷路の横に設置! 狩り場という迷宮の横に立つクチャ・・・(というこじつけ 笑)風呂敷が目立つので、皆さん興味深く観てくださいました。 気候も暑すぎなく、ちょうど良かったので、テントを借りている方もちらほら見られました。 ぽつぽつ来たので午後に撤収。 ご来場の皆様、ありがとうございました~!


狩りの遊び。ひろがれコタンワークショップ#01 めちゃクチャOPENING③
ひろがれコタンワークショップ#01 めちゃクチャOPENING!
お昼休憩を終えて、午後はアイヌの遊びを教えてもらいました。 弓を射る遊び。遊び用にあまり飛ばない安全な弓を作ってくださったそうです。 さらりと「作ってきました〜」とおっしゃる白老アイヌ民族博物館の山道さん。堀江さんの弓を引く姿ががかっこいい。 今回の弓は遊び用なので数メートルしか飛ばないのですが、本物の弓だと100mくらいは余裕で飛びます、とのことでした。 本当の狩りの時は、先端のくぼみに毒を塗ったのだとか。そこに印が彫られ、獲物を誰がしとめたのか、誰が致命傷を負わせたのかによって獲物の分配等に役立てたそうです。主にトリカブトが使われていたそうですが、家ごとに毒の調合は違ったそうです。 こちらは鹿笛。これはエイの革ですが、鹿の膀胱や鮭皮なども使うのだそう。子どもの鹿や、母親の鹿の鳴き声を鳴らし分け、狩りで鹿の注意をひくという目的で使われたそうです。 先が二股になった棒で輪を受ける遊び。けん玉のようなひも付きのちいさなものも。 三半規管を鍛える遊び。子どもたちは遊びを通してからだや


まだまだ続く!ひろがれコタンワークショップ#01 めちゃクチャOPENING②
8/6(日)に行われた白老町アイヌ博物館のお二人をお迎えしてのワークショップ。 フキの屋根のクチャ(仮小屋)作りを終え、まだまだ続きます! 次はトドマツを屋根にするクチャです。(↑写真は完成した様子) 松のクチャは、「一瞬でできます」と山道さん。まず支柱となる木を3本用意し、紐で結わえます。 真ん中の一本をひっくり返し、エイっとワンタッチ式テントのように組み立ってしまいました!その様子、動画でお見せしたかったです・・・(本当にあっという間でした。) 支柱に細い枝を立てかけていきます。紐で縛る必要はないそうで、立てかけるだけです。 わさわさと松の枝葉を被せます。マツヤニは接着剤にするほど取れづらく、かぶれてしまうかもしれないので、手袋をしましょう。
松のクチャ(仮小屋)のシルエットは、熊に似ているとのことから、狩りの時の安全性が高める上でも理にかなっていたようです。 大きな熊さんのような松の屋根のクチャが完成! 冬場は、まず雪を踏み抑え、半地下のようにして、床の部分にも松の枝を敷き詰めて、クチャ(仮小屋)を作ったそうです。かまくらの中が温かいよ


札幌国際芸術祭、始まりました!ひろがれコタンワークショップ#01 めちゃクチャOPENING①
始まりました!札幌国際芸術祭2017。 8月6日(日)、コタンペップロジェクトもオープニングイベントが行われました。 白老アイヌ民族博物館のお二人がアイヌの伝統的なクチャ(仮小屋)の作り方を教えてくださりました。
クチャとは、アイヌ民族が遠くへ狩りに行く際などに建てた仮小屋です。 楽しみながら、アイヌ文化を学んじゃおう!という今回のイベントは、大人も子どもも一緒になって、クチャづくりやアイヌの遊びを体験しました。 今回作った伝統的なクチャ(仮小屋)は二種類!フキの屋根と、松の木の屋根のクチャをみんなでワイワイ作りました。 クチャ(仮小屋)づくりは、紐の結び方が大事とのことで、丁寧にやり方を教えてもらいます。今回は麻紐を使用していますが、本来は木で作った紐を使うのだそうです。 いざやり始めてみると、みんな真剣に紐の結び方を練習してました。 フキのクチャ(仮小屋)づくり。細い枝を組み立てて、この枝にフキをかぶせて屋根にします。 フキを固定するのは、なんとフキの筋!フキの繊維を割いて、集め、紐状にして結びます。フキをお料理する時に柔らかくいただくた


コタンペップロジェクトのこと
こんにちは。 コーディネーターの冨田です。 コタンペッという名前はアイヌ語です。 本プロジェクトでは「いま・むかし・みらい」ということをテーマにしています。円山の水脈の変遷を調べてみると、街が碁盤の目になる前の、川沿いのアイヌの人々のいとなみに行き着くのですが、アイヌの人々は文字を持っていません。現在史実として参照されるものは、アイヌ出自の研究者が現れるまでは、ほぼ和人の目線で書かれたというのは想像に難くありません。現在様々なところでアイヌ文化を盛んに紹介する活動や書籍がたくさんあります。アイヌ模様や、歌や踊りはもちろん本当に素晴らしいものですが、その源流ともいえる不可視の思想や世界観はもっと大事じゃないかと思っています。 今回の芸術祭では公式にカムイノミは執り行われません。せっかくの国際芸術祭にもっとアイヌの文化に触れる機会があったらいいよねとアドバイザーであるマユンキキと話をしていて、そこまで大それたものではなくても、身近な「食」「遊び」なんかを通してそのなかなか見えづらい(ゆえになかなか理解の進まない)文化的背景を学びながら楽しむイベントを